今回の記事は釣りというカテゴリーからは少し外れ、半年毎に申請が必要な免税軽油について申請方法を忘れないために書き残すものである。
「免税軽油」とは 軽油燃料(ディーゼルエンジン用)の価格から、お住まいの都道府県税である「軽油引取税」を免税してもらいその分安く買うことを言います(消費税は課税されます)。
その免税価格とは、2015年4月7日現在で
1ℓ当り▲32.1円です。
オーナー船長は今回の免税軽油も手続きが複雑だろうからいいよと言っていただいたが、少しでも恩返しができればと申請手続きを開始した。
そんな船長も月間の節税効果は約3~6万円と聞くと、『北海道一周などのロングクルージングには特に助かるねぇ!』と喜んでくれた。
<北海道一周の節税を簡単に試算すると>
距 離:約3000km≒1620海里(シーマイル)
燃 費:3.5ℓ/海里(シーマイル)
必要量:3.5ℓ×1620海里=5670ℓ
節税額:5,670ℓ×32.1円=182,007円
となる。
距離3,000kmは仮の数値だが、北海道本島の海岸線距離(海上保安庁 第一管区海上保安本部)が 3,062kmとの事で、直線的に走る海洋では1,800kmと仮定。因みに茨城から津軽海峡間は片道600kmと仮定。
実際に行くときは海図から正確に算出しますのでご心配なくです。(笑)
ってぇ事は、北海道一周の燃料代は120円/ℓとして免税後は88円/ℓで、5,670ℓを使うと・・・約50万円となる。
即ち免税がないと約70万円の燃料代が必要となる。
ヒョエー!
パンピーの私としては、一日分の燃料代さえ払えない。(泣)
先ずは申請方法をネットで調べると、船検証や船検手帳のコピーや停泊場所(マリーナ)の契約書など多くの書類が必要。
次に栃木県税事務所に出向き、詳細の聞き取りと必要書類原紙の入手です。
と言っても多くの書類は契約書などの既存書類にて揃えてコピーをとれば良いが、原紙も無く自分で作成しなければならない書類もある。
それは、
免税軽油所要量基礎計算書である。
先ずは実績としての稼働時間あたりの消費燃料量から、必要な軽油量(リットル)を計算します。新しい免税券をどのくらいの量(リットル)もらうかの資料となります。
私の場合、270ps×2基=540ps 巡航速度1海里あたり3.5ℓの実績から、一日に20ノットで6時間走行し1日1200マイル走行。
6ヶ月間の月別のボート稼働見込日数から半年の日数は出し、日数×(1200マイル×3.5ℓ)で計算します。
※面倒なので最高の6ヶ月分
19,600ℓ分を申請し、免税証(免税券)を交付してもらう。
栃木県税事務所のお偉いさん曰く、そもそも海無し県の免税軽油は農耕用が大半でボート用の申請は滅多にないそうです。
<申請・提出書類>
1、誓約書(県税事務所原紙)
2、免税軽油使用者証交付申請書(県税事務所原紙)
3、免税軽油の引取り等に係る報告書(県税事務所原紙)
4、免税軽油所要量基礎計算書(オリジナルを作成)
5、機械別実績軽油使用実績簿(県税事務所原紙)
6、船検証のコピー
7、船検手帳のコピー
8、船の写真(全体と製造番号等のプレート)
9、マリーナ駐留契約書のコピー
※各県により異なる
毎月、いつ、どの業者から、何リットルの免税軽油を購入し、どの(番号の)免税券を使用したのか、これを機械別実績軽油使用実績簿で報告する。
以上、なかなか面倒な手続きですが、ディーゼル艇にお乗りで未申請の方は参考にされてください。
私は今回の申請で免税証(免税券)を入手するまでに県税事務所に3回訪問しましたが、海無し県にて県税事務所の方も不慣れでなようでした。