レギュレータ交換

小太郎

2019年10月10日 16:58

セル付き船外機のボートにお乗りの貴方、当然、セル付きイコール発電装置(ゼネレーター)もついていると思うのですが、発電時の電圧は大丈夫ですか。
発電された電気はバッテリーに蓄電され、船外機起動時のセルモーターや魚探やレーダーの電源として使われるのですが、ゼネレーターで発電される電気は交流で、しかもエンジンの回転が上がるにつれて電圧も12vから20vぐらいまで変動し、そのままだとバッテリーどころか魚探などの装備も壊してしまう。
と言っても、発電された電気は交流を直流に整流し、変動した電圧を12vに安定させるレギュレートレクチファイヤ(通称レギュレータ)で制御されている。




マイボートの船外機はTOHATSU9.8psの2stで、120kg以上と重い船体でも15ktで走るまだまだ調子の良い船外機だが、魚探に表示される電圧はアイドリング時12.5vでも走行中は19vちかく上り、一度は魚探の画面が焼けた様になり部分的に表示されなくなった。
幸いにもこの故障は魚探の電源を切り、一時間程経って電源をいれると直っていた。
これは紛れもなくレギュレータの故障であり交換が必要と判断し、ネットで交換部品を探した。



既存のレギュレータ(スタンレー製?)


しかし年代物の船外機はパーツリストさえ見つけられず、オートバイ用のレギュレータで代用する事にした。
既存のレギュレータからは、赤・黒・黄・白の4本の線が出ており、黄・白はゼネレーターからの交流電気が入力され、交流にて黄・白が反対に繋がっても問題ないと判断。
赤はバッテリーへの出力で黒はアース線に繋がっている。
依って、4本線(端子)で構成される下画像のオートバイ用レギュレータを探した。




配送料込みで\1,440とリーズナブルだが、届いてみると回路図や構造図は不足されておらず、コネクター式でどの端子に何を接続すれば良いのかさっぱり解らない。
そこでエンジニアの義弟に相談しネットから回路図を入手してもらった。




私もネットで回路図を探したのですが、図ではなく文章で右下端子にバッテリーへの出力と書かれていた。
しかし義弟が探し当てた上画像の回路図では左上がバッテリーへの出力端子となっている。
まっ、文章より回路図が正解だろうと判断し接続した。
早速、試運転。
しかし、セルが回らない。
ん? 調べるとセルを入り切りするリレーを保護する10Aのヒューズが切れている。
って事はレギュレータの接続が違っているのだろうと判断し、私がネットで調べた時に見つけた右下端子にバッテリーへの出力を試してみた。つまり左上と右下を入れ替えて再度の試運転。
これは大成功だった。




上が交換品で下が従来品!


上画像で判るように交換品は倍以上の大きさで、元の位置に収まらない。
2stの船外機カウルは小さく、仕方なくキャブレター上のエアー吸入口の上に乗せた。




キャブレターを外したついでにエアーの通り道を2000番のサンドペーパーで磨き、微力でもとパワーアップを期待した。何となく吹き上がりが軽やかになった様な気がするが、気のせいかな。?

因みにレギュレータの試運転だが、高回転で回しても電圧は12.5v付近を安定して出力されており一安心です。各端子の回路さえわかれば簡単な作業です。
セル付き船外機のオーナーさん、マイボートのために電圧のチェックをされては如何ですか。


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